Excel操作の基本
先日、とある一部上場企業の山口支店の人が来て、
支店のパソコンを全て入れ替えたのだそうです。
で、Excelのヴァージョンが95から2000になったそうです。
ところが、Excel2000とExcel95のデーターで相互に直接利用が出来ないとひと騒動あったらしく、
結局新しいパソコンにExcel95を入れて使うことにしたそうです。
で、一段落して私の所に相談に来られた訳です。他に方法はないのかと。
私はこれを聞いて大笑い。
Excelのデーターは同じ拡張子xlsを使っていても、ヴァージョンが違うと、
ファイル仕様が違うのです。こんな事は常識。
で、ヴァージョンの違うExcelで使う場合には、どうするかというとファイルの保存の際に、
違うヴァージョン形式を選択して保存しておく必要があるのです。

一部上場企業ならSEは居るはずですし、メーカーから直接設置導入作業に際して
人が派遣されるはずなのですけどね。支店のプライド(?)
しかしな〜。現実にこんな笑い話を聞かされるとはねぇ。(^○^)
支店とはいえ、従業員は数十人にて、大半の人がパソコン使ってる会社なんですけどね〜。

これはExcelに限ったことではありませんが、一般にアプリケーションソフトのデーターは、
上位互換性はあっても、標準で下位互換性はありません。
上位ヴァージョンで読み込み、操作したデータを下位ヴァージョンで直接そのまま読み込むことは出来ないのです。
下位ヴァージョンで読み込むためには、下位ヴァージョン用のファイル仕様で保存しないと使えません。

CSV形式のデーターは、アプリ仕様に依存しませんから、全然問題なく使えます。
これも常識。

「SEを自称する人はたくさんいるが、SEと呼ばれるべき人はほとんど居ない」
これも語録に追加しよう。

以下の話は、the古書仕様のフォームファイルをベースにして記します。
一応色々な場合を想定して私が考えた様式(フォーム)ですが、
静的なHTMLファイルで運用するのであれば充分でしょう。
自由に使って見て下さい。

項目名のExは所在を意味しています。
緑風舎はR、ブックセンターB、やない書店はY、と云う案配です。
緑風舎でも、Rは店在庫、Rbは店倉庫という風に使い分けします。
各店データーを見ていて、所在を項目名に付けているところはほとんど見あたりませんが、
これはデーター件数が増えてきた際には結構重要なことで、
例えば書棚に番号付けするとか、段ボール箱に番号付けする等の方法を利用して、
所在との関連づけをしておくと、注文書籍の在庫確認作業が簡単に出来ます。

十数年前、他業種で在庫管理をコンピューターを用いて行うようになり始めた頃、
第1期の導入では、ほとんどの企業が失敗しています。
それは、在庫管理データーと、実在庫にきちんと連携が取れていなかった為でした。
つまり、データー上には在庫があるはずなのに、実際にはどこに在庫があるか解らない
等という事が頻発し、結局コンピューターは使えない等と見なされたことが原因です。
その頃、導入に失敗した知りあいの企業から色々相談を受けたのですが、
その原因をもう少し探ると、所在位置を特定する方法が考慮されていなかったこと、
あるいは商品を移動した際にデーターの変更を行わなかったこと等が原因でした。

第2期の導入では、この点が反省され、在庫管理はコンピューターのデーターをベースにするように徹底的な社員教育が行われ、ようやく実用化されるようになったのです。

注文書籍がどこにあるか解らない等という経験をされた事がある古書店は多いのではないでしょうか。
古書業界では、丁度他業種の十数年前の状況にあるわけです。
目録掲載書籍は、それがすぐにどこにあるか解るようになっていなければダメなのです。
データーベースの整列処理を行い、その整列順に目録書籍を並べておく。
つまり、一旦コンピューターを導入することにしたら、作業過程をコンピューター処理の方に合わせていく。
そういうことが大事なわけです。
特に古書は一点一点別個のデーターですから、最初からこういうことを考慮しておく必要があります。
そうしておかないと、他業種の二の舞になって失敗してしまうでしょう。
データー数1000件越えたらヤマ勘は止めるべきですね。

うちでは項目名の品番は、0〜9、a〜x、として、一応半角3桁使っています。
これでも、(10+26)の3乗=46656件のデーター数に割り振れますから、
まあ充分でしょう。大文字小文字の使い分けなどは好き好きです。
これを使い分けると、実に、(10+26+26)の3乗=238328件のデーター数に割り振れます。
普通は数字で順番を振っていくのでしょうが、万単位になると5桁使ってしまうので、
それを避けているのです。
組合フォームとして、Exと在庫番号で、完全に所在特定できるわけです。

ExcelにせよAccessにせよ、項目列の追加や変更は後から自由に出来ますから、
定型化する必要はないのですが、例えば版刷や程度など、基本的に性質の異なる事項は、
最初から別項目に分けておくべきです。
ネタ無しなら空白でも構いませんが項目列は作っておくべきです。
分けてある項目を、一つの項目列に合成するのは簡単ですが、
一つの項目を複数項目に分割するのは難しいからです。
この辺りの方法については、別機会に記します。

《余談》
ボロボロと基本的ノウハウを記しています。(^○^)
今は、大したことではないと思われたり、うちには関係ないと思われる事が多いかも知れません。
それでも、いずれ此処に記していることの重要性が解る日が来るはずです。
まあ、誰しも失敗しないと、真剣に学ぼうとしませんからね。
失敗しても学ぼうとしない人も多いのですが・・・・。
私などは、誰も教えてくれる人が居なかったから、失敗しまくってきています。(^^ゞ
「失敗するでしょう」と云う記述は「私自身過去20年間の内に失敗したことがある」と、
読み替えてもらって構いません。・・・・恥さらし。

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