Excel操作の基本2
あまりに当たり前なので、記さなかったのですが、
EXCELでのセル処理の方法を記しておきます。
1、セルデータの結合

 
岩波 文庫 岩波文庫 岩波の文庫
       

A1の岩波とB1の文庫に分かれている各セルの文字をまとめて、
C1に岩波文庫と入れるには次のように計算式を作ります。
セルC1の位置で、
=A1&B1
これだけです。(全て半角で入力)

遊び半分のおまけ、
セルD1の書式は
=A1&"の"&B1
付け加える文字列は半角の" "でくくっておけば良いわけです。

2、セルデータの分割

 
岩波文庫 岩波 文庫 岩波書店
       

A1の岩波文庫を、岩波と文庫に分けて、それぞれB1とC1に入れるのは
B1とC1にそれぞれ次のような計算式を入れます。
セルB1…=left(A1,2)
セルC1…=right(A1,2)
…又は…=MID(A1,3,2)

(これも全て半角で入力)

おまけ、
セルD1の書式
=left(A1,2)&"書店"

ここで用いているものは文字列操作関数と云います。
EXCELのhelpには色々例が挙げてありますから、確認してみて下さい。

各店のホームページ用に作っているデーターを、フォームが指定してある他サイト用の
データーに変えるには、これらを用いることで、簡単に実現出来ます。
この場合、EXCELのシートを利用すると、シートごとに作成していくことが出来ます。
つまり、計算式は、他シートを参照することもできますから
1枚目のシートに基本となるデーターを入力し、各サイト用は、2枚目以降のシート上に
計算式を記述するわけです。(シートというのはこういう処理のために使います)

sheet1
 
岩波 文庫  
     
sheet2
 
岩波文庫    
     

sheet2のセルA1に岩波文庫と入れるには、
sheet2のセルA1の位置に、次のような計算式を入れます。
=Sheet1!A1&Sheet1!B1

この場合、Sheet2のセルA1の位置で=を入れた後sheet1に移ると、
Sheet1!等の式は自動的に入ります。

このsheet2をcsv形式でファイル保存し、再読込すると、
計算式のない状態で、読み込むことが出来ます。

日本の古本屋の,データー入力プログラムCDは、これで無用ですね。(^○^)
数字を処理する場合には、その数字の入っているセルの書式定義が、
数値の場合と文字の場合で異なります。
文字として定義されている場合は、上記の方法で処理できます。

例えば数値(又は既定値)として定義されている、123と456を結びつけて、123456と表す場合、
TEXT関数を用いて一旦文字に変換して結合し、その上でVALUE関数を用いて数値に戻します。

 
123 456 123456 579
       

セルC1の計算式
=VALUE(TEXT(A1,0)&TEXT(B1,0))
セルD1の計算式(ただの足し算)
=A1+B1

まあ、古書目録で使う場面は殆ど無いと思いますが、参考までに。
《便利な機能:ズラズラコピー》
書式は最上行のセルに1つ入れておくと、後はマウスのドラッグで、自動的に対象セルの数式は変換されます。

該当セルの右下に小さな■が表示されていますが、これにマウスを当てると╋マークに変わります。
そのままマウスの左ボタンを押したまま下方に移動させると、コピーが作成されていきます。
この場合のコピーは、参照セルを相対位置で処理していきますから、書式も自動的に変換されていきます。

一方フィルターをかけた状態でこれを行うと、作成されるコピーは、自動的な変換は行われません。
セル内に数字を含む場合、この2種類の方法を使い分けることで、自在にコピーの作成が出来ます。

複数セルの書式コピーを一気に行う場合は、shift+→ で、最初に対象セルを複数選択しておき、
その後上記のドラッグ操作をします。

これらは、Accessでは出来ない、Excel入力の一番便利な機能です。

《余話》
以前、目録作成の際に異なる項目は別途に項目定義しておくべきだと、記したことがありますが、
その意味は、これらの関数操作を行うことで理解していただくことが出来ると思います。
セルの結合は簡単ですが、分割は難しいと云うのは、実際行ってみてもらうと解ります。
他にSEARCH関数など用いる必要が出てきたりします。
項目列は、きちんと分けておき、必要に応じて結合する。これが原則ですね。

Access上でこういう操作をされている方もいるようですが、ムダ事です。
ファイル間の複雑なリレーションをとる事が本来のAccessの使い方です。

ExcelがMaltiplanから変わった際の一番大きな変更点は、グラフの作成機能でした。
これに伴い、関数の拡張も行われ、特に統計処理関数の拡張は、もう充分すぎるほどのものになっています。
Object化も進んだことで、花子などのグラフ作成機能は見劣りするものとなり、
Excelでグラフを作成し、花子にobjectとして貼り付ける方向に変化していきました。
勿論、これはワープロでも同じです。
Excel95迄はwebに対する対応は遅れていましたが、Excel97ではこれも進み、ある意味で仕上がったと云えます。
Excelの関数機能は、AccessやVBなどにも移植されこれらが広く使われるようになる大きな契機になりました。
MSという会社は、dosと表計算ソフト及びBasicで大きくなってきた会社ですが、
利用者に最も親しまれているのが表計算ソフトだというのは変わらない状況でしょう。
その分、バグ取りなど力の入れ方も違うわけです。

文字列操作関数に慣れると、oneボタン注文を、CGIを使わなくても実現することが出来ます。
Excel(又はAccess)とHomePageBuilderだけで出来てしまいます。

the古書