閑話休題1
さて、dos時代から、現在のwindows時代まで見ていると、
大きな変化は、dos3.1とWin3発表の頃だったように思います。

dos3.1が発表された頃、Windows1.0が発表されています。
dosは、3.1の頃、HDDの利用や拡張メモリの利用などが出来るようになり、
一気に自由度が増したのですが、その分アプリの種類も増え、
各社各様のインターフェイスを競うようになり、操作性が悪くなっていたのです。
Windowsというのは、その様な状況の中で、インターフェイス仕様を統一する事を
主眼に置いて考えられました。無論これは、Macを意識したものです。
Macは、当初から操作性の統一が図られていましたから、一歩抜きんでていたわけです。

既にこの頃、パソコンの三種の神器として、データーベースソフト、表計算ソフト、日本語ワープロソフト、
が中心となっていました。
これらを繋ぐものが、csv仕様だったのです。

キー入力ばかりでなく、dos上でマウスが使えるようになってきたのもこの頃です。

しかし、Windows1.0は殆ど普及しませんでした。それは、メモリーの制約が大きく、
Windows上で、アプリが開けるのは、精々3つ位で、日本語ワープロなどは殆ど使えない状況であったからです。
ワープロは一太郎の独壇場でしたが、メモリーをかなり消費するため、editorというものが普及してくることになります。
editorは、unix 上で発達してきたものですが、標準的な地位を得ていたのが、emacsというソフトで、
これに日本語入力システムを組み込んだものが最初で、その後様々なeditorが作られてきました。

その後ハード面の開発が進み、満を持して発表されたのがWindows3.1でした。
(Win2は日本では発表されませんでした)
ここでようやくMacOSに追いつき、インターフェイスの統一が行われたわけです。

とりわけ、Windowを複数開き、Window間で、マウスのドラッグ&ドロップでデーターの移動が簡単に出来るということが
最も価値のある事でした。
それまでは、どうしたって、コマンドレベル、或いは特別なテクニックで行わなければならなかったからです。

その頃、ブラウザーの開発も行われました。現ネットスケープ社ですが、
Win3.1とブラウザーは革命的で、パソコンが一気に普及する大きな要因であったように思います。

さて、こういう流れを語って、何が云いたいかというと、dos1時代に作成したCSV仕様のデーターは、
Win2000が発表された今でもそのまま使えるということなのです。
これから先、かなりの速度で、ネットやパソコン環境は発達するでしょう。
その中でも、目録データーを作成して行くなら、既にデーター仕様として標準的な地位を確立している、
CSV仕様を云うものを、きちんと理解し、その仕様でデーター作成していくことを常に意識しておく必要があると
云うことなのです。

今、900前後あるネット古書店の中で、この事をきちんと理解している古書店が何軒あるでしょうか。
各店目録を見ていて、薄ら寒い感じがします。
使用ソフトによって、自動的にCSVファイルを作成しているところもあります。
これはこれで結構なことですが、ソフトはバージョン変更が常に行われます。
或いは利用ソフト自体の変更ということもあるでしょう。そういう場合にでも、データーを生かし続ける為には、
やはりCSV仕様というものを理解し、意識しておく必要があると思います。
それをしない古書店は、一時期良くてもいずれ淘汰されていくと予想できます。
過去多くのソフトハウスが淘汰され消滅していったのと同じ事が起きるでしょう。

その為に先ずは、ホームページ作成ソフトなどでいきなりデーター入力するのを止めることです。
データー作成と、その表示は、全然別の事柄だからです。
ブラウザーで見えれば良い等という考えはこの際捨て去るべきです。
ブラウザーは、表示のためのソフトですから、いい加減な作り方をしていても、
そのいい加減さを吸収して、ともかく表示できてしまいます。これでは何時か躓きます。
既につまずいてしまい、一から作り直した古書店も見聞しています。

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